今年も転入組が南関東クラシック制覇で思うこと

昨年の東京ダービーに続き、今年の羽田盃も中央から転入した馬が戴冠した。

勝ち馬キャプテンキングは、前走ヒヤシンスSをUAEダービー2着の
エピカリスから0.5秒差の5着で、
北海道2歳優駿でそのエピカリスから2.4秒差の2着のヒガシウィルウィンが2着なのだから、
結果的に実力的には抜けていたのだろう。
ヒガシウィルウィンも相当力を付けていたようだが。

昨年は南関東最高峰のレースを掻っ攫われたこと、
転入初戦というインパクトのあった事象から、何か腑に落ちないところがあったが、
中央所属馬の力が上位なのは当然で、2度目の事となると、
白け具合は変わらずではあるが、これはこれで一つの方法なのだと、
少し考え方も改めねばならないかもしれない。

というのも、地方競馬は、中央競馬の受け皿の役割があるわけで、
中央で通用しなかった馬が地方競馬に転出することは、中央ではレベルの維持、
地方では馬資源の確保など、また生産界や競馬界すべてに恩恵があり、
地方競馬ファンが見る、打倒中央の夢などのファン心理については察するところもあるが、
それ自体は必ずし悪いことではない。

すべての結果が出ているわけではないが、昨年の東京ダービー馬バルダッサーレは
2016年11月の盛岡ダービーグランプリを最後に出走していないが、
また中央に戻るのではないかという懸念もあったが、地方在籍のままであるし、
東京ダービー後の成績を見る限り、中央では結局通用しなかった馬であったようで、
東京ダービー前に移籍していなかったとしても、いずれは地方に下りてくる馬でありそうだ。

この状況は、システムにメスを入れない限り、何度も起こり得ることであるが、
逆に考えてみると、南関東クラシックに中央馬が目指してくるという構図は、
3歳ダート路線の頂点に君臨したとも考えられる。

すでに、南関東は地方競馬の中でも、賞金がズバ抜けて高額で、
レースによっては中央に匹敵、それ以上の場合もあり、
地方競馬の雄、最高位のレベルと質を誇っている。
当然クラシックも最高レベルであり、全国の地方のダービー馬と比較しても、
東京ダービー馬が最も強いのは、明確であろう。

JRAの2~3歳ダート路線は相変わらず不遇であるし、
ここは、一つ、南関東がダートの頂点として采配することも
考えてもいいのではないか。

昨年に提案した、最低限前哨戦1戦消化というのも、
結局中央馬のレッテルは張られてしまい、
あまり変わらないように思えてきたところ、
また、ケンタッキーダービーのポイント制度が日本のレースを対象にしたことから、
一つ考えてみた。

ケンタッキーダービー同様、東京ダービー(と南関東クラシック)
を出走ポイント別の出走条件にしてしまうのはどうだろうか。

基本的には、南関東の重賞、準重賞、全国の交流重賞がポイント対象となるわけだが、
ここにヒヤシンスSなど中央のレースも一部対象とする。

条件付きの交流競走になるわけだが、出走制限がころころ変わる交流重賞だ、
できないこともないだろう。

まずこれで、中央からの転入初戦というファンの白けは解消できるとして、
中央馬に対して、南関東のレースに出ていいですよと、
明確に南関東が格上だと宣言してしまうのである。
これはあくまで、
中央の不遇なダート路線で戦っているダート馬を救済するための措置であり、
南関東の肥沃なフィールドに迎え入れてあげようとする制度である。

最初の数年は強いヒヤシンスS馬が参戦することになるだろうが、
エピカリス級が世界よりも南関東を目指してくれるなら、それはすごいことであるし、
現状戦力でも残念なことになってしまったが交流重賞を勝ったローズジュレップ
羽田盃2着のヒガシウィルウィンだって十分戦えるレベルであり、
その懸念は数年払拭されると考える。

というのも、この制度を適用することで期待されるのは、当然南関東のレベル向上である。
南関東のレベルが上がれば、中央馬を返り討ちにするこは、そう難しいことではない。

京浜盃は大井のS2格で羽田盃へのステップレースであるが、2017年の1着賞金が2000万円
中央のヒヤシンスSが1着賞金1800万円で、中央のオープン特別より高額なのである。
出走機会が限られる中央のダート馬に比べ、南関東の馬は出走機会が多く、
それだけ賞金を咥えてくることも多くなる。

例えば、伏竜Sの勝ち馬のリゾネーターは全3勝すべてがダートで、総賞金が31,517,000円
ヒガシウィルウィンは道営から転入した馬だが南関東のローカル重賞3戦だけで、獲得賞金は
44,250,000円で出走機会の少ない中央馬を賞金額(それも一部だけで)を凌駕している。
総賞金は59,610,000円で、現段階で、中央よりも地方の方がダートに関して言えば、
稼げると言っても過言ではない。

ここに上記のポイント制度を追加することで、
南関東クラシック直前にダート適正を見出したが、時すでに遅し。となり、
2歳の早い段階でダートの未勝利あたりを勝ち上がれば南関東転出、
むしろデビュー前にダートの方が走りそうだなとなれば、
まずは南関東でデビューという流れになりはしないか。
わざわざレースの少ない中央でダート馬を走らせて何の得があるのだろうか。
南関東への早期転入。もっと言えば、
血統的ダート適正を見いだされた馬は
南関東デビューが当然の流れになることが理想的であると言える。

これを推進、周知徹底していけば、ダートの良血馬は南関東に集まってくるだろう。

もしこれで、芝にも色気があるようなら、
トラストのように中央のレースに挑戦すればいいし、
その後移籍したとしても、地方出身のタイトルは今後外れない訳だ。

トータルで見れば、中央>地方の構図は変わりなく、
日本人に根付いた判官贔屓の精神はそうそう変わることはないだろう。
その中で、ダートのフィールドに関しては地方、南関東が上となれば一矢報いた形になる。
地方競馬ファンにとっては、この上ない形になるだろう。
また中央競馬のファンも、地方出身馬というのは、オグリキャップ然り、
ハイセイコー然り、特殊な存在であると認識しており、中央への恩恵も少なからずある。

3歳の秋以降は、南関東に残るのが当然と考えるが、
当然どこへでも活躍の場を求めていけるだろう。
交流重賞の出走頭数の制限から、中央に移籍するのはあまり得策ではないが、
地方他地区への転出は当然その地区への恩恵があるし、推奨されるべきことである。

南関東が日本ダートの頂点となる仕組みを構築することはできそうだ。
中央がダートを蔑ろにしている現状がチャンスだと思うが、
南関東クラシックのポイント制度導入。いかがだろうか。

また本項ではほぼ触れてはいないが、中央のダート路線もこのままで良いとは言えず、
中央のクラシックのレベルを維持するためには、
短距離路線同様、整備されなければならないのは言うまでもない。
重賞戦線改革 3歳ダート重賞の確立

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