なぜ重賞未勝利馬のG1制覇

よほど書くことがないのだろうか。

メディアは今秋のG1戦線で4連続重賞未勝利馬のG1制覇を異常事態だとニュースにしている。

今秋終了した中央G1は4つ。
うち2つは3歳戦であり、重賞未勝利馬が台頭しやすいレースである。

ちなみに、秋華賞は今年で19回目、
ショウナンパンドラを含めて4頭が重賞未勝利の身で制覇している。
前身のエリザベス女王杯を含めると、
1984年のグレード制導入後10頭が重賞未勝利の身であった。

菊花賞では、トーホウジャッカルを含め14頭が重賞初制覇を飾っている。
秋華賞では30年中10頭、菊花賞では半数近く14頭が重賞未勝利馬だった。

確かにスプリンターズS、天皇賞秋の古馬G1では、前例が少なく、
スプリンターズSではスノードラゴンを含め3頭、
天皇賞秋では、スピルバーグ以前にはギャロップダイナ1頭しかいない。

さて一応重賞未勝利馬がG1を制覇してしまう要因を考えてみた。

一つ目は、前哨戦やローテーションの問題である。
日本国内のG1レースで、ステップレースが重賞且つ、同距離同場で行われている例は少ない。

桜花賞のチューリップ賞、
皐月賞の弥生賞、
東京優駿の青葉賞程度であり、

古馬戦線に至っては全くない。

つまり、チャンピオンディスタンスのG1とそれに向かうステップレースでは、
カテゴリが微妙に違う訳で、スノードラゴンは新潟1200の巧者、
スピルバーグは東京2000の巧者であったと考えることも出来る。

またそれに付随して、現在の重賞の常連達の間には、
さほど差はないのではないかということもある。
さらにコースの枠順の有利不利が重なれば、
一気に力関係などひっくり返ってしまうのだろう。
ブチ抜けた力を持ったものがいれば、多少の距離やコースなど関係ないのだが。

二つ目は、スタッフの意識の差である。
ステップレースはあくまで叩き台、
本番できっちり仕上がっていればいいという考え方のスタッフであれば、
ステップレースから本番までの間に力関係は逆転してしまうこともおかしなことではない。

本来ならどのレースに対しても全力で挑むことが求められているが、
シンザンの時代のようにステップのオープンは
調教代わりの様な暗黙の使い方が戻ってきているのかもしれない。

実際のところ、重賞未勝利馬がG1戴冠を別段問題とは感じていない。
要因に挙げたステップの改修も必要ない。

どちらかと言えば、その方が馬券検討の面白さが広がるからだ。
200m延びたらどうなるか。コース替わりでどうなるか。
穴を探すには、必要な条件である。

次回の中央G1 エリザベス女王杯では、
アロマティコ、
グレイスフラワー、
コウエイオトメ、
サンシャイン、
タガノエトワール、
トーセンアルニカ、
ブランネージュ、
ブリッジクライム、
ラキシス、
リメインサイレント、
10頭の重賞未勝利馬が登録している。

京都巧者のイリュミナンス、力差のないラキシス、タガノエトワールあたりが面白そうだ。
流れに乗るか反るか、はてさて。

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