地方の重賞はさっさと距離を短くしなさい

10月16日に佐賀の九州大賞典でコウザンゴールドの連勝が12でストップした。

ここまで1400mを中心に条件戦を連勝して、
近走は徐々に1750m、2000mと距離を伸ばして連勝したコウザンゴールドだが、
2500mの九州大賞典は、ハイペースで逃げ、最後は2.2秒差の3着に終わった。

勝ったヴィルトグラーフは、中央の1000万クラスのダートの2400mで掲示板に乗ったことがある馬で、
ここでは力が違ったようだが、コウザンゴールドが下してきた相手も上のクラスで勝っており、
特別相手が強化したわけではなく、距離と展開が主な敗因とみるべきだろう。

勝ったヴィルトグラーフの2:46.2は近年から見ると1~2秒ほど縮めた大レコードで、
コウザンゴールドがスタートから先頭に立つが、2番手のヴィルトグラーフが終始突っついて、
一切ペースを落とさせなかったあたり、コウザンゴールドには未知の2500mをハイペースで逃げさせられる相当に厳しい競馬になった。
2周目の向正面では手が動いていたし、ヴィルトグラーフに交わされてからはほぼ脚が残っていなかった。

前走で下したシンゲツが次走のS2で1800mを圧勝しているあたり、
距離が2000前後だったなら…と思わざるを得ない。

とにかくコウザンゴールドの連勝がストップした九州大賞典だが、
これはコウザンゴールド陣営よりも佐賀競馬にとって痛い出来事ではなかったか。

地方競馬が注目されるポイントの一つに連勝馬の登場がある。
中央競馬では中々お目にかかれない数字に、地方競馬ではいともたやすく到達する場合もあり、
内容はどうであれ、数字のインパクトは大きい。

例えばドージマファイターの29連勝だったり、サカノタイソンの19連勝だったりと、
スポーツ紙の競馬欄に小さいながらも記事になったりと、人目に付く可能性は高くなる。

コウザンゴールドは12連勝で止まってしまったが、12では弱い。
筆者は、地方競馬をよく見ており、それでも7~8連勝したあたりからチェックしているが、
一般の競馬ファンではまず知る由もない地方競馬の出来事に過ぎない。

これがもし、2000mであったなら少しは連勝の可能性も上がったのではないだろうかと
タラレバを言ってみたくなるほど、もったいない結果に終わってしまったと思う。

さてこの九州大賞典。
2500mの長距離で行われるが、佐賀競馬年間を通して2500m戦はこの1鞍。
条件戦にも前哨戦にも2500mはなく、最も近い距離で2000m。
2400mのコース設定はあるが、西日本アラブ大賞典で使われたのが最後と記憶している。

伝統あるレースかと思いきや実はさほど歴史のある競走ではなく、今年で18回目。
前身のサラブレッドグランプリを入れても28回目とそこまで古くない。

1着賞金は200万円とS1の中でも低い部類のレースであり、
名物レースと呼ばれるほど、注目もされていない。

フルゲートが12頭で今年は8頭しか出走しなかったこの2500mの重賞は本当に必要なのだろうか。

2016年の出走各馬の前走はほぼ1750~2000mでうち2頭は1400mからの臨戦。
短距離、長距離のカテゴリーなんてほぼ意味のないものになっているのならば猶更。

昨今ダートの中心となる距離は、6f(1200m)~10f(2000m)で、芝よりも短い。
ダートの本場アメリカでもベルモントS(12f)が特異で、10fが長目とされるくらいその殆どが10f以下に収まっている。
2万頭以上が生産されるアメリカでも、たった4fの間で切磋琢磨し、より強い馬を見出しているのに、
佐賀の在厩頭数は一体どれくらい?

また回数を使えたアラブならまだしも、サラブレッドに連戦連戦のローテーションは厳しい。
それ故、なるべく1回の走破距離を短くしたいところだし、競馬場の規模も小さいが故に、
殆どのレースが短距離にカテゴリされる距離で実施されている。

売り上げも伸びず、馬を消耗させ、ピラミッドの頂点を分散させ、
連勝を途切れさせてしまう長距離重賞は地方競馬に必要か。

中央競馬よりも、層が薄いのに、中央競馬以上のカテゴリを準備する必要があるだろうか。
極端な話、全レースを1400mにして、佐賀の頂点の馬は1400なら中央でも互角にやれるような、
競馬を作っていった方が、見向きはされるだろう。

通常地方競馬に馬産を考慮する必要はないが、佐賀には九州の馬産を頭の片隅に置いておいて貰いたい。
その際に、カテゴリに偏りがあれば、生産も多少は配慮するだろう。
例えば、1400しかないとして、超距離血統の種牡馬を九州に移動はしないだろう。

たった一つの2500m戦ではあるが、重要な重賞コンテンツを無駄に使う必要はない。
今の佐賀ならばサマーチャンピオンと佐賀記念を頂点とした1400と2000の二極で十分ではないか。
限られた馬資源、限られた開催日数、上手に使えないものだろうか。

今回は佐賀を例にしたが、他の地方競馬も同様である。
少ない在厩頭数ならば、狭いカテゴリの中で強い馬を見出し、
中央馬に敵う地方馬を生み出せれば、おのずの客は集まる。

以下、地方の長距離重賞

北上川大賞典(水沢 D 2500m)
ダイオライト記念(船橋 D 2400m)
金盃(大井 D 2600m)
東京記念(大井 D 2400m)
北国王冠(金沢 D 2600m)
オグリキャップ記念(笠松 D 2500m)
名古屋グランプリ(名古屋 D 2500m)
六甲盃(園田 D 2400m)
高知県知事賞(高知 D 2400m)
九州大賞典(佐賀 D 2500m)

交流重賞も含めてさっさと2000以下に短縮してもらいたい。

そんなことを感じた、佐賀の長距離重賞だった。

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