16年ぶりの中央競馬 女性ジョッキー 藤田菜七子

藤田菜七子が競馬学校を卒業し、中央競馬に16年ぶりに女性騎手誕生と
盛り上がりを見せている。

藤田は、根本康広 厩舎(美浦・馬房数20、今季25戦1勝、内1番人気5回)
に所属する予定だが、正直一線級の厩舎とは言い難い。

他、32期生の所属はそれぞれ
菊沢一樹は父親の菊沢隆徳 厩舎(美浦・馬房数22、今季34戦3勝、内1番人気1回)
木幡巧也は 牧光二 厩舎(美浦・馬房数24、今季39戦3勝、内1番人気2回)
荻野極は 清水久詞 厩舎(栗東)馬房数20、今季41戦3勝、内1番人気2回)
坂井瑠星は 矢作芳人 厩舎(栗東・馬房数30、今季72戦10勝、内1番人気5回)
森裕太朗は 鈴木孝志 厩舎(栗東)馬房数22、今季42戦2勝、内1番人気3回)
※馬房数と騎乗依頼内容は2016年2月17日現在。

厩舎としては坂井瑠星が最も恵まれたように感じるが、
矢作芳人厩舎に現状では所属騎手が居らず、関西に移籍した中谷を気持ち多く使うようだが、依頼先は満遍ない。
坂井は競馬一家の家系だが、父:坂井英光は大井の騎手、叔父:坂井薫人は笠松の元騎手と
中央の人脈が強いとはいえないが、どの程度馬を回して貰えるだろうか。

森裕太朗の鈴木孝志厩舎は松山弘平、松若風馬、和田竜二など
騎乗依頼仲介者の桜井真人が担当する騎手を中心に幅広く依頼。
リーディング争いの中堅から上の騎手が多く、
どこまで割っていけるか。

菊沢一樹の所属は父の菊沢隆徳厩舎で、当然と言えば当然。
菊沢厩舎の有力馬は、菊沢隆徳の義兄である横山典弘への依頼が多く、
それ以外では伴啓太を重用しているようだ。
このあたり同じ減量騎手ならば、息子への割り振りも多くなりそうだ。

木幡巧也の牧光二厩舎は柴田大知への依頼が多い。
父:木幡初広への依頼もあり、このあたりがどう動くか。
減量騎手への依頼は多くない。

荻野極の清水久詞厩舎は短期免許の外国人騎手を中心に登用。
大凡、身元引受人か、エージェント関連だろう。
逆に、古くからの人脈がなければ、実力次第ということもある。
最も登用していたマクドノーは既に短期免許を失効しており、
チャンスかもしれない。

注目筆頭の藤田の所属する根本厩舎だが、
丸山、野中と既に2人の所属騎手を擁しており、
殆どこの2人を起用している。
この点、騎乗馬を宛がうのは容易ではあるが、
いかんせん所属馬のレベルが低い。
今季出走の過半数が2ケタ人気で、最高でも3番人気。
まあ、まずはプレッシャーのない人気薄で、
とにかく数をこなすという考え方もあろうが、
他の厩舎に比べて、勝利のチャンスが少ないのは考えものだ。

ただし、全面的なバックアップをしてくれそうな発言もしているし、
「かついでもらえるときに、かついでもらえ」と背中を押しているところや、
メディアへの露出指令など、良い師匠に巡り合ったのではないかと期待する。
すでに一足早く川崎競馬でのデビューも決まりそう。

そもそも所属騎手がいる厩舎、いない厩舎のばらつきがあり、
所属騎手を3人も擁する厩舎もあれば、かたや誰も属していない厩舎もある。

ほとんどの騎手がフリーになっている状況、
所属騎手であってもエージェントと契約を結んでいる状況で、
厩舎に所属する意味は果たしてあるのだろうか。

また古くから、競馬界は閉鎖的で、縁故という人脈が最も太いパイプに
なっているが、人脈、人柄の話し合いでのみ決定されるような所属システムはいただけない。

完全に厩舎制度が自由化されているのなら、所属騎手も自由だと思うが、
馬房数が決められている現状のシステムでは、馬房数比例や持ち回りで
所属騎手を決めるべきなのではないか。

チャンスを平等に与えるという意味では、エージェント制度を拡大して、
その年の新人騎手全員を担当出来るエージェントを確立し、
ローテーションで騎乗馬を割り振るのも手か。
現状でエージェントが複数人の騎手を担当できるシステムは
公平な騎乗依頼にならず、一番上手い騎手に最も多い騎乗依頼という比例を崩すことになるが故、
新人以外は、1騎手1エージェントを確立したほうがいい。
またエージェントの多くは記者のようだが、騎手と調教師の間に立つ人間が
予想行為、または馬券を購入できる状況というのは、公正競馬の確保の観点とは
程遠く、記者との兼業禁止や、予想行為の禁止、もしくは記者自体を騎乗依頼仲介者に
登録すること自体を禁じなければならないだろう。

閑話休題

過去6人の女性騎手は、騎手としてお世辞にも成功したとは言えない。
ただ彼女らによって道は確かに切り開かれてはいる。

先輩6人が騎手としては、足りなかったとしても、(環境が悪かったのか)
調教助手などで、競馬界に残っている女性はいる。
正確に数を把握は出来ていないが厩務員など、競馬界に女性は
間違いなく増えている。

海外には名手と呼ばれるほどの女性騎手もいるし、
地方にも逆境に負けず、戦っている女性騎手はいる。

一般社会がそうであるように、(逆差別になりそうな勢いだが…)
16年前より幾分か、競馬界でも女性の状況は向上しているはずである。

未だ険しい道だが、藤田が先人の切り開いた道をなだらかにして行ければいいし、
その時にその道の先頭にいてくれるのが最も理想の形だろう。

競馬を盛り上げるためにも、競馬界の男女平等を進めるためにも、
言い方は悪いが、彼女には神輿になって担ぎあげられてもらいたい。

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