弐段逆噴射

第一章〜馬のルーツ〜

馬の祖先は、5500万年前(始新世)の
北アメリカ大陸に登場したエオヒップスである。
エオヒップスは当時はまだ、哺乳類(奇蹄類)の中では有力な種ではなく。
ユーラシア大陸に渡るも、一度は滅亡してしまっている。
その後パレオテリウム科という、
かなり馬科に近い種もユーラシア大陸で発展するが、
これも漸新世(3800万年前〜2400万年前)に滅亡してしまう。

一方北アメリカ大陸に残ったエオヒップスは、
殆ど進化をせずに4500万年前にはオロヒップス、
3800万年前にはエピヒップスと少しずつ大型化していった。
(大型化といってもエオヒップスの体高は40cm程度で
エピヒップスでも体高1mに満たない。)

そして3000万年前(漸新世)に登場したメソヒップスから
2400万年前のミオヒップスはかなりの繁栄を見せ、
再びユーラシア大陸に渡ったグループもいたが、
やはり中新世(2400万年前〜510万年前)には滅亡してしまう。

また北アメリカ大陸に残ったグループは、
その後2000万年前に登場したパラヒップスを経て、
現代の馬にかなり近いメリキップスまで進化を進める。
メリキップスはかなり行動力に優れていたが、
その後、鮮新世(510万年前〜170万年前)に登場した
ヒッパリオンは更に行動力が高く、
またもベーリング陸橋を渡り
ユーラシア大陸でかなり広く分布したが、
このヒッパリオンもまた
氷河期(170万年前〜1万年前)に滅亡してしまう。
だがヒッパリオンの子孫はアフリカ大陸まで足を伸ばし
ステロヒッパリオンまで進化を続けた。

北アメリカに残ったメリキップスはこの後、
かなり多岐にわたって進化し、
ネオヒッパリオン、ナンニップス、カリップス、
プリオヒップスと色々な形で子孫を残す。
この中で最も栄えたのはプリオヒップスで、
プリオヒップスは現代の馬と殆ど変わらない姿をしていた。

氷河期に入ると馬の進化はほぼ終了し、
プリオヒップスから進化したエクウスが
北アメリカ大陸はもちろん、
ユーラシア大陸をはじめ、世界中に分布することになる。

さらにこの氷河期には
馬の進化が終了しただけでなく大事件が起こる。
常に馬の進化の舞台となっていた
北アメリカ大陸の馬が滅亡してしまうのだ。
現存する全てのエクウスは、
いままで馬の進化においては死の大陸だった
ユーラシア大陸に渡っていたグループである。

またプリオヒップスからあまり進化しなかった
ロバ、シマウマ、グレービーシマウマは、
アジアやアフリカで一部を除き、野生として分布している。
そしてエクウスとしてユーラシアに残った馬は、
この後に人との複雑な関係を持つようになる。

序章 〜まえがき〜
第二章〜馬の品種〜


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