弐段逆噴射

野芝

●野芝
大まかな特徴は、野芝は地中で横に伸びる匍匐茎(ほふくけい)があり、
馬の蹄による衝撃でも千切れ難い。
よって所謂軽い馬場になる。

また、地下部重量(g/㎡)、直立茎本数(本/㎡)、剪断抵抗値(N)などの数値で評価され、
それぞれ、掘られ難さ、密度、千切れ難さとなる。

生育温度が23℃以上であり、暑さに強い。
反面、寒さに弱く、23℃以下になる11月以降は、黄変が見られるようになる。
以前は、秋以降の競馬場の芝は茶色いイメージだったが、
1991年の阪神競馬場で、洋芝(イタリアンライグラス)によるオーバーシードが始まり、
冬季でも一面青々とした芝生が見られるようになった。
1991年と1992年の有馬記念を見て頂くと、違いが良く分かる。

●茨城県筑波産
地下部重量 700g/㎡、直立茎本数8000本/㎡、剪断抵抗値40N(数値は概算)であり、
(競馬場で使用されている※以下略)野芝の中で最も、時計のかかる重い芝である。
東京、中山、新潟、福島の関東の競馬場で主に用いられている。
実際はエクイターフ(後述)も併用されているため、
関東の競馬場が時計がかかるとは一概に言えない。
ちなみに茨城県筑波市は作付け面積日本一の芝の生産地である。

●福井県芦原産
地下部重量 1000g/㎡、直立茎本数18000本/㎡、剪断抵抗値40N(数値は概算)であり、
最も密度の高い芝である。
京都、中京で使用されている。

●鹿児島県鹿屋産
地下部重量 1500g/㎡、直立茎本数15000本/㎡、剪断抵抗値80N(数値は概算)であり、
野芝の中で最も、軽い芝である。
小倉で使用されている。以前は阪神でも使用されていた。
小倉競馬場でのタイムが特に早い理由は、平坦コースに加え、
この芝を用いているところが大きいと推測できる。

●長崎県五島列島産エクイターフ
地下部重量 1400g/㎡、直立茎本数17000本/㎡、剪断抵抗値80N(数値は概算)であり、
鹿児島県鹿屋産同様軽い芝である。
日本中央競馬会が、品種改良したものである。
黄変がやや早い物の、越冬、越夏に適しており、維持管理といったコストの面から見ても、
競馬場向きの芝であると言える。(JRAが開発しただけのことはある)
現在は、東京、中山、福島、中京で他の芝と併用されている。

●静岡県御殿場産
地下部重量 600g/㎡、直立茎本数10000本/㎡、剪断抵抗値40N(数値は概算)であり、
時計のかかる重い芝である。現在は競馬場で使用されていない。

●鳥取県産
剪断抵抗値は80N(数値は概算)前後で、鹿屋産、エクイターフと同等と見られている。
阪神競馬場内養成地にて養成。